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11月6日 取引先ワイナリーが・・・

南豪州クナワラという陸の孤島にあるワイナリーが<精算>に入ってしまった。お父さんが残した<遺書>と<ファミリーとラスト>の内容が法的に一致せず、家族間の遺産相続問題に発展してしまった結果、会社を分散売却するように裁判所から命令が下ったというお話し。https://www.szabosolicitors.com.au/Blogs-Articles/Estate-planning-errors-for-coonawarra-family-business-in-reschke-v-reschke.html



初代はドイツ移民のお父さん。クナワラ地区でワイン葡萄栽培は開始したパイオニアの一人として有名な方。亡くなったのは2008年。10年にも及ぶドロドロの裁判の結果・・・お父さんの遺志とは異なる結果になってしまったようです。



本当に美味しい果実味も熟成感もあるカベルネソビニヨンを造るワイナリーさんでした。ビジネスとしては売却され、ブランドとしても継続されるようです。2代目当主社長として頑張っていた息子と兄弟達はワインビジネスから離れる決断をされたようで、とっても残念。



初代として何もない土地を開墾し、葡萄樹を植え、育て、ワインを造り、3人の子供達に充分以上の土地とブランドを残した筈なのに。


豪州は日本と違って<相続税>がありません。成功した商売人達は<ファミリートラスト>と呼ばれる資産管理会社を作り、節税や相続を行います。そのトラストでのルールが優先されるのか、それとも亡くなる前年に書いた自筆の遺書が優先されるのか?裁判所でも最後まで論点がまとまらず、結果はトラスト内の資産を全て売却せよという判断になり、70年続いたワイナリーが他人の手に切り売りされる結果となってしまいました。



豪州国内でも高級ブランドとして有名なメーカーなので、精算開始以降5カ月がたっても正式な買い手が見つかっていない現状。損得勘定やシナジー勘定だけでなく、今までのブランドとこれからのブランド発展を考えてくれる善き買い手に引き継いで欲しいと切に願っています。


AUSNZのワイン造りビジネスも後継者不足の時代に入りました。夢とロマンで開拓した初代や2代目達でしたが、人件費の高騰問題や為替不安定の問題があり、農業ビジネスとしてワインビジネスが成り立ちにくい現状です。

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